frame870[1]

昴「マイライフ?」 杏奈「うん」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1425485381


86:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/24(火) 17:02:15.11 ID:V11AfF4W0
重役『ずばり!!
  4770万円だ!』

 

昴「うーん……。微妙…」

杏奈「そうなの?」

昴「三年連続で50登板だぜ? そりゃ去年に比べたら成績下がったけど、金のある球団なんだし5000万は貰ってもいいんじゃねえかな?」

杏奈「球団の予算は……『マイライフ』では設定されてないはずだけど」

昴「あ、今のは現実の話な。……それはともかく、回跨ぎもして黒星もゼロなのにこの額ってのは」

杏奈「……敗戦処理の期間が、長かっただけ……かもしれないよ?」

昴「と、ともかく! もっと貰ってもおかしくないはずなんだしもうちょい上の金額目指して交渉するからな! な?」

杏奈「それは別に、構わない…よ」

昴「うーっし。今回は防御率の方面から攻めていってみるかー……」

杏奈(昴さん……。杏奈が言わなくても、だんだん自分から年俸交渉するようになってきた……ね)

87:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/24(火) 17:31:10.56 ID:V11AfF4W0
昴「年俸は5320万か……。中途半端な額だなぁ…」

杏奈「えっと……。今年引退した人は、和田・小谷野・松井稼・井口……」

昴「現実だと殆ど現役バリバリなのが凄いぜ」

杏奈「今年は、あまりイベント起こらない…ね。ドラフトも終わって、もうFAの時期になっちゃっ……た」

昴「マー君と村田が中日に移籍か……。去年も先発二人獲ったのに、ゲームの中日はすげーなぁ」

杏奈「田中将大は、同じ投手でタイトル争いのライバルになりそう……だね」

昴「それは幾らなんでも気が早……ん?」





『西岡 阪神タイガース→千葉ロッテマリーンズ』





昴「」

杏奈(昴さんの、目が点になってる……)

88:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/24(火) 17:44:08.24 ID:4dyTxp+Ho
どのツラ下げて戻るんだかw

89:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/24(火) 17:48:46.98 ID:ncnWFOnAO
なんじゃそりゃ……

90:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/24(火) 17:53:34.69 ID:V11AfF4W0
永吉

4年目(2016) 141 D52  E42 スラ4 フォーク3 カットボール1 

クイック4 回復4





昴「球速・コントロール・スタミナ・変化球・特殊能力……去年に比べたら、全部ワンランクずつくらい成長したな!」

杏奈「まさしくパワーアップ……だね! それに……『読書』を通じて、あまり時間かけずに特殊能力取れたのもラッキーだった…」

昴「調子の調整にも役立つし、そろそろ練習だけじゃなくって趣味の方を充実させてきてもいいかもな」

杏奈「そうだね……。…そして、今年こそチームの主力として……」

昴「活躍できるといい……じゃない! 活躍するんだよ、な!」

杏奈「うんっ…!」

91:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/24(火) 18:10:09.70 ID:V11AfF4W0
杏奈「まさかの……開幕二軍…………」

昴「オープン戦であんな打たれたのって、多分ルーキーの年でもなかったよな……」

杏奈「……あっ。でも、シーズン始まったらすぐに一軍昇格した…よ」

昴「下で二試合無失点、か。ここ三年で監督とコーチの評価も稼いでたし、二軍に落とされたのも調整扱いだったのかも」

杏奈「今のところ、上でもいい感じ……みたい。このままの調子を維持してかなくちゃ……だね」

昴「……なあ杏奈。ちょい、日程早送り止めて聞いて欲しいんだけど……」

杏奈「……なに?」カチャッ





昴「このモードさ……『読書』コマンドが便利過ぎねぇ……?」

杏奈「…………」

92:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/24(火) 18:30:19.29 ID:V11AfF4W0
昴「このゲームで、CPU任せで活躍しようと思ったらさ。基本的に能力上げるか調子を好調以上に保つかの二択なわけじゃん」

杏奈「…うん」

昴「んでさ。『練習』にしても『趣味』にしても『おでかけ』にしても、能力上げながら調子上げるのはむずくて、調子上げながら能力上げるのはむずいって感じだろ?」

杏奈「そう……だね。両方同時にやろうとすると、能力か調子のどっちかは、少しだけしか伸びないように……なってる」

昴「でも『読書』をすると……。ばらつきはあるけど、1ターンだけでも調子が結構上がる上に、特殊能力の経験値もかなり早く貯まってく……よな?」



※『マイライフ』モードでは『特殊能力の本』などを読むことで特定の特殊能力経験値をゲットすることができます
 
また、本の入手機会は限られますが、同様にして一部の本を通じて基礎能力を上げることもできます



昴「しかも『ノビ』や『キレ』みたいな強い能力の本も普通に売ってるし……。これもしかして『読書』だけやってりゃ勝手に強い選手になるんじゃ…?」

杏奈「…………」

93:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/24(火) 18:54:09.60 ID:V11AfF4W0
杏奈「昴さん、気付いちゃったんだね……」

昴「あ、ああ。そんな大したことでもないけどさ……」

杏奈「でも、大丈夫……。確かに『読書』はかなり便利なコマンドだけど……入手できる特殊能力は十個くらいだし、それほど多いわけじゃ…ない」

昴「いや、ゲーム的にもっと特殊能力があるのは知ってるけど一人の選手に十個の特殊能力ってめちゃくちゃ多い気が」

杏奈「そんなことない……よ! 特殊能力がどれだけついてても、基礎ステータスが低い内は、成績にも限界がある……し、」

杏奈「強い特殊能力をつけても、成績が悪いとあっさり消えちゃったり…もする。だから、特殊能力があればいいっていうものでも……ないの」

杏奈「それに、経験値もそこまであっさり貯まるものでもない……よ。『クイック』みたいにそこそこの能力は取りやすいけど、『ノビ』みたいなレア能力を取得するのは、それなりに時間が必要……なんだよ」

昴「へー。……まあ、そんくらいのデメリットはあってもおかしくないか」

杏奈「今の永吉みたいに、リリーフの投手だと『読書』するための時間も多くないし……ね」

昴「なるほど……」

94:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/24(火) 20:10:13.27 ID:V11AfF4W0
杏奈「つまり……『読書』は便利だけど、反則級に便利すぎるわけでもない…って感じ」

昴「ん~……。そう言われると、オレが考えすぎてただけのような気が……」

杏奈「……昴さんが縛りプレイしたいなら、杏奈も付き合う…よ?」

昴「いや、オレもそんなつもりで言ってたわけじゃないから。……ま、『ちょっとずるいんじゃないか?』くらいの気持ちではあったけど」

杏奈「そう……。……でも、昴さんと一緒に縛りプレイっていうのも…楽しそう、かな」

昴「それより、そろそろゲーム再開しようぜ。『読書』があればなんでもできる!」

杏奈「なんでもはできない……よ」カチャカチャッ

95:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/24(火) 20:27:27.49 ID:V11AfF4W0
昴「つーか『読書』マジすげぇ…。特殊能力はまだ取れないけど、調子がどんどん上がってくお陰で永吉が防御率0点台の最強リリーフになってるぜ……」

杏奈「0点台は流石に運が良すぎ……。……でも、ホールド数も稼げてるし好投が続いてるのは本当、だね…」

昴「個人記録は……おぉっ! オールスターの中間発表に永吉がランクインしてんじゃん!」

杏奈「オールスター……すごい…!」

昴「なぁなぁ。オールスターならチームも個人も成績関係ないし、操作しちゃダメかな? やっぱり、ここまで来たら永吉を操作してみたくってさぁ」

杏奈「そう…だね。杏奈も、永吉を操作してみたいし……相手も強くてやりがいあるし、オールスターくらいなら……」

昴「よっしゃ決まりぃ! 頼むぜ永吉、オレたちに出番よこしてくれよ~!」

杏奈「今6月だから、オールスターまであと少し……。がんばって、永吉…!」

96:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/24(火) 20:53:53.85 ID:V11AfF4W0
永吉『ファン投票で、初のオールスターに選出された!』パッパラー!



昴「わあああああああ!! マジで選ばれたあああああああああああ!!」

杏奈「すごいすごーい!! やったね、昴さん!!」

昴「入団から中継ぎに徹して四年目でこれかー。……うん、いいじゃん! 最高の気分だぜ!」

杏奈「リリーフだから、オールスター三試合の内二試合は投げる……はず」

昴「じゃあ一試合はオレが操作して、もう一試合は杏奈操作って感じにするか?」

杏奈「そう…だね。もう三試合目の登板があったら、二人で操作か、CPUに任せるかにしよう……ね」

昴「楽しみだなぁ~! うっし、オールスターまでスキップ!」カチッ

97:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/24(火) 21:06:27.32 ID:V11AfF4W0
実況『さあ2016年度マツダオールスターゲームの開幕です……』



昴「なぁなぁ、本当にオレが先に操作しちゃっていいの?」

杏奈「うん。昴さんがモデルなんだし、それくらいは譲る…よ」

昴「へへっ、サンキュッ!」

杏奈「……ん。喜んでくれて、杏奈も嬉しい…な」

昴「つかさ、二人で勝負しねえ? どっちが永吉に良いピッチングさせられたか、で!」

杏奈「……! ……昴さん、本気……?」

昴「結構やりこんでたって言ったろ? ……おっ、早速出番だぜ!」

杏奈「お手並み拝見……だね」

98:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/24(火) 21:11:54.88 ID:pCBrh0zAO
パワプロかー
PSでちょろっと触ったくらいだけど読んでるとすげー楽しそう

99:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/24(火) 21:18:58.22 ID:V11AfF4W0
昴「投げる前に、オールセ・パの選手でも見てみるか」カチャカチャ

杏奈「架空選手は……一人か二人くらい、かな……」

昴「所属チーム以外は、現実のオールスターとそこまで変わんないなぁ。セの4番に中日の外人がいるけど、ルナじゃなくてクラークなのが面白いな」

杏奈「ルナは、確か30後半だったから……もう、衰えてるのかも」

昴「パリーグの方は、糸井とか松田とか中田翔とか……あ、阿部って巨人から西武に移ってたんだ」

杏奈「投手の方も見てみる…?」

昴「待って。まだ野手のベンチメンバー見てな……あっ」

杏奈「?」

昴(鳥谷と西岡が揃ってオール・パのベンチにいる! 二人とも、楽しく野球やれてるのかな……)

杏奈(……なんか、昴さんの目が優しくなってる……?)

100:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/24(火) 21:23:50.18 ID:V11AfF4W0
実況『オール・パの五回の攻撃は、六番の銀次から……』



昴「えーと、CPUの強さって『パワフル』だっけ?」

杏奈「うん…。一番難しい難易度にしてある……」

昴「なーに、そのくらいの方がやりごたえあるぜ! まずは内角にストレート……」



永吉『……』シュッ



審判『ストライーク!!』



昴「わぁ~! この声なんかすっげぇ懐かしぃ~!」

杏奈(昴さん……。楽しそうでよかった、な……)

101:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/24(火) 21:29:45.82 ID:V11AfF4W0
審判『ボール、ファボ-ル!』



昴「先頭打者いきなり出しちったよ」

杏奈「際どいところに投げ過ぎ……じゃない? パワフル…だから、それも大事だけど」

昴「……確かに、オールスターだし逃げて四球出すよりは打たれた方が観客も喜ぶよな。うっし、今度はストライク中心で攻めるぜ!」

杏奈(油断すると、危ない……)



嶋『……』カーンッ!



昴「……ぶねぇっ! サードライナー!!」

杏奈「正面で助かった…ね」

102:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/24(火) 21:36:43.31 ID:V11AfF4W0
昴(あの後、ヒット打たれたけど九番打者を打ち取って二死一・三塁。次の打者は……)



聖澤『……』



昴「こいつは走力以外は並の能力だし…。……スライダー見せて、全力ストレートか低めのフォークで切ってやるぜ!」カチャッ



聖澤『……』カーンッ



実況『打球はセカンドの頭を越えた―!』



昴「わぁ~っ!! 見せ球のはずのカットボールが打たれたぁ~!」

杏奈(昴さん、外角に続けすぎ……。それに、警戒し過ぎでストライクを低めばかりに入れてるから、そこを狙われてる…)

昴「くっそ~。やっぱパワフルは強いぜ…!」

103:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/24(火) 21:39:13.80 ID:V11AfF4W0
風呂入ってくるので一旦中断します

オールスターでの話は、忘れてる部分も多いので脚色がいっぱいですが、基本的に自分が操作していて起こったことを思い出しながら書いています


104:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/25(水) 00:46:50.33 ID:sYwRNquXo
解説役の杏奈さん

105:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/25(水) 01:16:22.31 ID:T2mmmXl10
昴「二イニング目、翔おかわりの二者連続ホーマーは効いたよ……」

杏奈「二回四失点……。…まあ、久しぶりにしては上出来だった…ね」

昴「なんだよその上から目線はー。次か次の次の試合でも多分登板するし、今度は杏奈がやってみろよな」

杏奈「分かってる…。スポーツ系のゲームは、正直杏奈も久々だけど……パワフルくらいなら、イケるはず」

昴「ほー。んじゃ、どのくらいの成績を出すつもりなのか、今の内に発表してもらおうかな」

杏奈「一回か二回を投げて、無失点くらいで…。…失投さえなければ、このくらいは平気……だよ」

昴「ふーん…。じゃ、二試合目行かせてもらうぜ?」

杏奈「うん……。いつでもオッケー…だよ!」

106:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/25(水) 01:20:09.88 ID:T2mmmXl10
『出番だ!!』シャキーン!



昴「今日は四イニング目からのマウンドか」

杏奈「……」カチャカチャカチャ



審判『ストライーク!』



杏奈「……」カチャカチャッ



審判『ストライーク!』



杏奈「……」カチャカチッ



審判『ストライーク、バッターアウッ!』

107:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/25(水) 01:31:12.56 ID:T2mmmXl10
実況『永吉、二イニングス目も無失点に抑えました!』



杏奈「……どう?」ドヤッ

昴「どうって……。…ま、運にも恵まれてたけど宣言通り無失点に抑えたのは流石だったよ。うん、すごかった」

杏奈「……運? 杏奈、実力で抑えた……けど」

昴「無失点つっても、二イニングとも二者残塁で終わったろ? 五回なんて、大島があの大飛球捕ってくれたからゼロで終われたわけだし」

杏奈「計算通り…だよ? あそこまで飛ばされたのは事実だけど、杏奈は、元々あの打席はフライで打ち取るつもりだったし……」

昴「ふーん。ま、運も実力の内っていうし、確かに『実力で抑え』てたな!」

杏奈「昴さん……。負けず嫌いなのは分かるけど、杏奈に言いがかりつけるのは、良くないと思う…な」

昴「そんなつもりじゃないって。……それよりさ、杏奈!」

杏奈「なに…? 昴さん、話逸らさな……」

昴「三イニング目、早く操作して終わらせてやれよ」

杏奈「えっ」



杏奈「……えっ?」

108:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/25(水) 01:36:17.71 ID:AAXBBqOAO
たまにあるわ……
中継ぎのASでの3イニング目

109:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/25(水) 01:43:28.32 ID:T2mmmXl10
実況『マウンドの永吉、まだ投げません……』



杏奈「嘘……。今の永吉で三イニングなんて、絶対無理……」

昴「イケるイケる! 調子は絶好調なんだし、多少スタミナ切れても一人か二人くらいはなんとかなるだろ?」

杏奈「だ、だって…! 杏奈、最長でも二イニングだと思ってたから球数考えないで四球出してでも抑えたのに……!」

昴「まさしく腕の見せ所、だな! 運に恵まれたのを『言いがかり』って言うんなら、この不運を実力で乗り切ってみせて欲しいんだけどな~」

杏奈「コ、CPUに任せて高速試合で……!」

昴「いや、一試合ずつ操作するって決めたんだから、出番が終わる前にそれはないだろー」

杏奈「でも…」

昴「つかさ! 悲観し過ぎだって! 少なくとも今の段階でスタミナ切れはしてないんだし、打たれてもいいから行けるとこまで行くくらいの気持ちでやればいんじゃねえの?」

杏奈「う……打たれても、行ける所まで行く気持ちで……」カチカチッ



大引『……』カキーンッ!



昴「いきなり打たれた……」

杏奈「……ぅぅ」

110:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/25(水) 01:53:56.87 ID:T2mmmXl10
昴「あの回だけで被安打4の四死球1……か。よく二失点だけで済んだって内容だなぁ」

杏奈「…………」

昴「いや、実際よく粘ったよ。先頭打者ツーベースの直後に永吉が汗ぬぐい始めたのはマジでやばいと思ったけどさ」

杏奈「…………」

昴「あー、オレ完全に負けたわ! 杏奈より少ないイニングで失点は倍だったし、今回はオレの負け! うん!」

杏奈「…………」

昴「……もうさ。契約更改まで、一気に日程スキップするか…?」

杏奈「……せめて、オールスターの最後の試合くらい、観てからにしよう……よ」

昴「……わかった」カチカチッ

111:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/25(水) 02:02:02.97 ID:T2mmmXl10
『出番だ!!』シャキーン!



昴「ありゃ。永吉のやつ、結局全試合投げるのかよ」

杏奈「二試合連続で回跨ぎしたのに……ね」

昴「観戦する? それとも、オレらで操作するか?」

杏奈「…高速試合で飛ばして、いいんじゃない……かな。オールスター、もう充分楽しんだ…し」

昴「確かに『楽しんだ』な……。んじゃ、スキップっと」カチャカチャ

杏奈「……あれ?」

昴「んっ? 杏奈、どうし……」



永吉『今日の俺は2回無失点、3奪三振という内容だった……』



昴「た……」

杏奈「……」

112:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/25(水) 02:05:23.04 ID:T2mmmXl10
昴「……」

杏奈「……」



永吉『今日の俺は2回無失点、3奪三振という内容』



昴「……」

杏奈「……」



永吉『今日の俺は2回無失点、3奪三振』



昴「……」

杏奈「……」



永吉『今日の俺は2回無失点』



昴「……」

杏奈「……」



『2回無失点』



昴「……」

杏奈「……」

113:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/25(水) 02:12:38.70 ID:T2mmmXl10
昴「……杏奈も、一応二イニング目まではむしっ」

杏奈「昴さん」

昴「うっ」

杏奈「…………この勝負、永吉の勝ち……だね…」

昴「……ああ」

杏奈「だからもう、そういうことでいいんじゃ……ないかな……」

昴「……ああ」

杏奈「もうこんな時間……。…昴さん、うちでご飯食べて……く?」

昴「……うん」

114:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/25(水) 02:15:34.78 ID:T2mmmXl10
2016年度


永吉 個人成績:2.88 2勝2敗 0S 25HP 71登板 84&1/3投球回 58奪三振 WHIP:1.16



日本シリーズ進出チーム(★がついているのはシーズン1位じゃなかったチーム) 

セ:ヤクルト★ パ:西武


日本一:ヤクルト(4-0 MVP:バレンティン)

115:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/25(水) 02:22:52.17 ID:T2mmmXl10
四年目のシーズン終わったところで今回の投下もひとまず中断です。はじめてのオールスターは色々と大変だったので、昴と杏奈にもその思いを味わわせてみたいと思いながら書きました

実際のオールスターで、中継ぎ一筋の高卒四年目に三試合連続回跨ぎやらせたら非難轟々だと思います。それではまた

116:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/25(水) 02:24:36.00 ID:AAXBBqOAO
おつやで~

118:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/27(金) 02:05:42.07 ID:/5e7eCv50
昴「悪いね杏奈。そういう約束もないのに、晩飯食べさせてもらっちゃって……」

杏奈「別にいい…よ。昴さんとの晩御飯、楽しかった……」

昴「にしても、杏奈のお母さんは料理上手かったな~。……やっぱ、女の子ってああいうことも出来るようになった方が……いいの、かな?」

杏奈「……」

昴「……ぅ」

杏奈「……今度、一緒に何か作って…みる? お菓子とか……」

昴「! うん! 二人ですっげー美味しいの作ってやろうぜ!」

杏奈「…それじゃ、プレイ再開……」ポチ、ブゥーン...

昴「っしゃあ! どんとこい!」

119:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/27(金) 02:16:51.07 ID:/5e7eCv50
重役『ずばり!!
  5020万円だ!』



昴「はい交渉確定」

杏奈「一応5000万は超えてるけど……。この額って、そんなに安い…の?」

昴「永吉の年齢的には充分貰えてる方だけど、リリーフ投手だからさ。消耗が激しい分、一年中投げたシーズンではそれなりに貰いたいかなって」

杏奈「そう……なんだ」

昴「そうそう。中継ぎ専門のベテラン投手ってかなり少ないんだぜ? ……つーわけで、あと1000万くらい引き出してみようぜ」

杏奈「わかった。今年は登板数や投球回あたりが交渉に使えそう……だよ」

昴「っしゃー。目指せ、年俸6000万!」カチャカチャ

120:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/27(金) 02:28:20.08 ID:/5e7eCv50
杏奈「6500万超えた……ね」

昴「今年もホールド数で増額されたのはラッキーだったな。もしかして、あの項目って結構ねらい目……?」

杏奈「……実は、投手も野手も特定項目は査定から漏れやすいように…なってる。あくまで確率、だけどね」

昴「ほぇー…。……あ、森野と金城が引退か。寂しくなるな……」

杏奈「ルナ、スタンリッジ、ヘルマン……。…自由契約になる外人、多いね……」

昴「FAはなんか微妙なメンツだなぁ。中日が山口獲ったくらいか」

杏奈「中日、毎年凄い補強するね……」

昴「それでもシリーズに出るのはヤクルトなんだよな。バレンティンが今でも40本クラスの成績残すし」

杏奈「2013のバレンティンは……本塁打記録作った公式チートだから、ね」

121:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/27(金) 02:35:30.25 ID:/5e7eCv50
永吉

5年目(2017) 143 D55 E42 スラ4 フォーク3 カット2

クイック・回復4 低め○





昴「よし! 際どいコースに投げやすいように『低め』も獲ったし、読書のお陰で他の特殊能力の経験値も貯まってきてるし!」

杏奈「球速や変化球も大分伸びて、基本能力も一軍クラスになってきた……ね!」

昴「オーナーに言い渡された目標は『シーズン40H』だけど……それは相当運良くなきゃ無理だし、今年は30Hを目指すか!」

杏奈「うん……。名実ともに、セットアッパーに…ね!」

昴「去年の成績が、えーと……25Hか。うん! これなら充分イケるぜ!」

122:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/27(金) 02:49:00.36 ID:/5e7eCv50
杏奈「……勝てない、ね」

昴「永吉以前にチームの成績がなー……。負け試合ばっかじゃ、投げてもホールドつかないし……」

杏奈「セットアッパー定着も……結構、厳しいよね」

昴「『10試合連続無失点』じゃないと駄目だもんな。それが出来りゃ浅尾や山口レベルだってーの」

杏奈「うーん……。7月入ったのに、まだ11Hしか出来てない……」

昴「6月辺りから不調気味だしなぁ。調子自体は好調保ってるのに、いまいち冴えないっていうか……」



杏奈「……あ。二軍落ち……」

昴「んー、まぁしょうがないか」

杏奈「上手くいきそうになってからが、上手くいかない…ね」

昴「うーん……」

123:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/27(金) 02:59:48.28 ID:/5e7eCv50
杏奈「……とりあえず、二軍にいるうちは去年の初めみたいに過ごす……ってことで、いい?」

昴「他にやる事ないしな。『おでかけ』で麻雀やって小金でも稼ぐ?」

杏奈「街の麻雀大会で100万円稼げるのは、凄いよね。……そういう漫画でも、あり得ないと思う」

昴「あれはびっくりしたな~。幾らゲームでもここまでやるか? っていう」

杏奈「そうそう。スキルさえ高ければ勝手に優勝……」カチカチカチッ





二軍監督『おい永吉! お前、明日からオリックスで頑張ってくれ』





昴「」

杏奈「」

124:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/27(金) 03:07:02.24 ID:/5e7eCv50
昴「……杏奈、ちょっとオレのこと、ギュッとつねってくんない?」

杏奈「……ぎゅっ」ギュッ

昴「……なるほど、夢じゃない…な」

杏奈「……うん。夢じゃない、ね」

昴「何が悪かったんだろう? 永吉は、この五年足らずで200試合も投げてきたのに……!」

杏奈「昴さん……」

昴「くそっ。くそぅ……っ!!」

杏奈「…………」

125:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/27(金) 03:23:00.60 ID:/5e7eCv50
杏奈「……がんばろう、昴さん。これもマイライフの醍醐味……だよ!」

昴「……そういうもん、なのか? オレ、永吉がいきなりチーム追い出されたようにしか思えねえよ…!」

杏奈「違う…よ。自由契約じゃなくて、トレードなのは、きっと永吉が必要とされてるから……だよ!」

昴「……」

杏奈「それに、これからは交流戦やオールスターでしか対戦できなかった打者たちと対戦できるん……だよ。これから、永吉の新しい挑戦が…始まるの!」

昴「……」

杏奈「凹む気持ちはわかる、けど……。……前向きな気持ちでプレイした方が、絶対楽しい…よ!」 

昴「……」

杏奈「杏奈も、いつもそういう気持ちでゲームやってる…。……だから、昴さんも杏奈と一緒に……」

昴「……はぁ」

杏奈「……ぅ、」









昴「しゃーねぇな! いっちょ、オリックスで最高のリリーフになってみるか!!」

杏奈「!! 昴さん……!」

126:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/27(金) 03:38:55.36 ID:/5e7eCv50
昴「……ところで、オレ、じゃなくて永吉とトレードされたのって誰なんだろうな」

杏奈「『球団情報』の項目から、選手の入退団情報も見られる。……えっと、海田っていう投手とトレードされた……みたい」

昴「海田かー。海田ねー。ステータスってどんな感じ?」

杏奈「んと…………145km/h DC カットボール5 カーブ2 スライダー2……だね」

昴「赤特殊能力がちょこちょこついてるのな。年は30手前、か」

杏奈「先発候補を放出して、セットアッパーの候補を獲得したって感じかな…。どっちが得とも損とも言えない……と思う」

昴「つっても、このオリックスの惨状を見るに得とか損とか言ってる場合じゃないような……」

杏奈「……そう、だね……」

127:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/27(金) 03:55:54.55 ID:/5e7eCv50
杏奈「糸井・鳥谷・T-岡田・吉村……FA移籍してきた選手と、昔の主力選手が能力落ちてるけどがんばってる……ね」

昴「野手はいいんだよ、野手は。問題は投手陣だよ」

杏奈「スタミナC超えは一軍二軍含めて5人……だけ。金子千尋と西以外の、高能力の投手は……」

昴「比嘉やら馬原やらも、一応いるけど大分衰えてるしなぁ。海田放出してるヒマなかっただろ、これ」

杏奈「しかも、首位から20ゲーム以上離されての最下位…。これは厳しい……ね」

昴「去年のヤクルトみたいだなぁ。守備がまともなのが救いだぜ」

杏奈「阪神とは全然違う…ね。なんだかんだで、Aクラスの常連だったしチームバランスも良かった…」

昴「低迷してるチームを引っ張るのも、やりがいのある仕事だろ? まずはこのチームの中心選手にならなくちゃ、な!」

杏奈「そうだね……。永吉、ファイト…!!」

128:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/27(金) 04:03:17.68 ID:/5e7eCv50
昴「どうもピリッとしねえな~。出るたび出るたび小刻みに失点してくっつーか」

杏奈「チームも勝ててない……ね」

昴「そもそも先発が試合を作れないシーンが多すぎるよなぁ~。金子や西も能力の割に打たれてるみたいだし……」

杏奈「あ、また二軍落ち」

昴「息をするように」

杏奈「大丈夫……。今までの経験からすると、上に戻った永吉はちょっとだけ活躍できるはず……!」

昴「……」

杏奈「……」

昴「……確かに杏奈の言う通りだったけど、焼け石に水だったな」

杏奈「……だね」

129:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/27(金) 04:04:39.09 ID:/5e7eCv50
2017年度


永吉 個人成績:2.93 2勝2敗 0S 17HP 78登板 110&2/3投球回 95奪三振 WHIP:1.06



日本シリーズ進出チーム(★がついているのはシーズン1位じゃなかったチーム)

セ:ヤクルト★ パ:西武★ 


日本一:西武(4-0 MVP:内川)


130:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/27(金) 04:05:49.64 ID:/5e7eCv50
今回分終わり。あと半日ちょいで開幕ですよ、開幕!
 
京セラメッセとか打てる気がしません! それではまた!