livejupiter-1439869793-516-490x300[1]

(´・ω・`)「何もやる気起きない」
http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1515850511


1:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)22:35:12 GsX
(´・ω・`)

原 住民(はら すみたみ)
20歳
男(童貞)
専門学生(介護福祉士)
趣味:まんが鑑賞

2:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)22:38:14 GsX
僕は昨日、20歳になった。

社会では立派な大人だ。
はずなのに…。

僕はまだ童貞だった。

成人式も出た。
久しぶりに会う同級生はみんな見違えるように大人になってた。

中学生の頃、僕を虐めてたヤンキーなんて、
結婚した上に子供もいるらしかった。

3:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)22:42:02 GsX
(´・ω・`)……

スマホの画面を眺める。
ラインの履歴にあるのは

J( 'ー`)し『すみちゃん、元気にしてる?』

J( 'ー`)し『一人暮らしだからって野菜は食べないけんよ』

J( 'ー`)し『次はいつ頃お家に帰ってくるの?』

母親からのメッセージばかりだった。

4:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)22:46:51 GsX
ところで僕は介護福祉系の専門学校に通っている。

その話をすると親戚のおばさんなんかはみんな、

おばさん①『すみちゃんは偉いねー!』

おばさん②『すみちゃんは昔から優しい子やからね~』

と言って褒めてくれた。

(´・ω・`)……

だけど、内実は違う。

僕は優しくなんてないし、偉いなんてもってのほかだ。

僕はただ、競争が当たり前の一般社会に出るのが怖かっただけだ。

5:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)22:52:01 GsX
もちろん、介護の仕事が「親族受け」が良いのも織り込み済だ。

僕は、僕よりも弱者の高齢者をお世話を「してあげる」事で、強者で居られると思った。

介護の道に進むのは、基本的に優しい人か、介護業界にしか行かないうだつの上がらない奴。

小学校や中学校の頃、虐めてきたような奴はいないはずだ。

介護の専門学校なんて志願書をだせばほぼ合格100%。

受験勉強から逃げることもできる。

だから僕は介護福祉の専門学校を選んだ。

7:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)22:54:57 GsX
笑っちゃうよね。


その結果、僕はやっぱり孤独だった。


うだつの上がらない奴しか居ないと思っていた専門学校の同級生の中で、

『1番うだつの上がらない奴』


(´・ω・`)……


まさか、

それが『僕』だったなんて、

流石の僕も自分自身のイケて無さを甘く見ていた。

9:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)22:59:14 GsX
そもそも、

専門学校の同級生は意外にもリア充が多かった。

社会のため、高齢者のため、
なんて暑苦しい事を本気で考えてる熱血漢。

大学に行く学力はないけど、
土木みたいな過酷な仕事もしたく無いってだけで福祉の業界を志すヤンキー。

(´・ω・`)……


僕は、同級生達に馴染む事ができなかった。

10:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)23:04:04 GsX


嗚呼、



僕の人生って、




ずっとこんななのだろうか?

11:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)23:05:42 GsX
手取り15万くらいの給料で、


夜勤して、


じーさんばーさんの汚物を片付けて、



同僚のBBAにはいびられて、



そして結婚もできないままじーさんになって、、、

12:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)23:06:42 GsX

なんだよ、、、


(´・ω・`)



なんなんだよ、、、、


こんなのもう慣れっこだろ?



何を今更……

14:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)23:08:36 GsX

こんなのもう




(´;ω;`)……




慣れっこのはずなのに……!

15:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)23:09:16 GsX









いやだ






16:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)23:12:58 GsX
ガタン


ガタンゴトン


ガタンゴトン


『まもなくぅ、1番ホームに西船橋行きの列車が参ります』



ガタン



ガタンゴトン


『お乗りの方は、白線の内側でお待ち下さい』




17:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)23:15:14 tm8
(´;ω;`)

18:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)23:18:21 GsX
彡;(゚)(゚)「あ~、乗り遅れてまう!!」


ダダダッ


『お乗りの方は、白線の内側でお待ち下さい』


彡;(゚)(゚)「あ、割と間に合いそうやな!」



(´;ω;`)


彡(゚)(゚)(なんやあいつ、もうすぐ列車来るのに思いっきり白線の外側おるやん)

19:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)23:21:44 GsX
プワァァン


(´;ω;`)フラァ

彡;(゚)(゚)「って、危ない!!」


ガシッ!

ガタンゴトン

ガタンゴトン

プシュー

彡;(゚)(゚)…

彡;(゚)(゚)「危ないやん、あのままやったらお前電車に接触しとったで」

(´;ω;`)「あ……」

20:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)23:26:20 GsX
(´;ω;`)「あ、、、あ……うっ」

彡;(゚)(゚)!?

(´;ω;`)「うわぁぁぁああん!!」

彡;(゚)(゚)「ちょ!!何泣いとるんや君!!」

ガヤガヤ


ヒソヒソ

彡;(゚)(゚)「おい、なんかわいが泣かしとるみたいに思われるやろ!」

彡;(゚)(゚)「とりあえず、そこのベンチに座りや」

(´;ω;`)ヒック ヒック

21:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)23:30:12 GsX


自分でも、何をやってるかわからなかった。


ただただ涙が止まらなかった。


そんな僕をみて、
見知らぬ男の人は最初こそ困惑してたが、


僕が泣き止むまで、

彡(゚)(゚)……

ベンチの横で僕を見守ってくれていた。

24:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)23:33:17 GsX
やがて、少しづつ落ち着いて来ると、
僕は隣の男の人に目を見た。


彡(゚)(゚)


20代後半くらいの男だった。

スーツを着てる。
たぶん、仕事の前だったんだろう。

頭はまだ錯乱してたけど、
この人に悪い事をしてしまったと妙に冷静になってる自分もいた。

25:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)23:34:52 bDS
「ちょっと今から仕事やめてくる」って小説思い出したわ

26:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)23:40:34 GsX
彡(゚)(゚)「ほれ」

僕が落ち着いたのを確認すると、
男の人はハンカチを差し出してくれた。

(´;ω;`)「ぁ、、、ありごとござましゅ」

彡(゚)(゚)「ええんやで」

(´;ω;`)ゴシゴシ

彡(゚)(゚)…

(´;ω;`)…

彡(゚)(゚)……

(´;ω;`)……

彡(-)(゚)んー

27:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)23:46:57 GsX
彡(゚)(゚)「えーと」

彡(-)(゚)……

彡(゚)(゚)「ワイはやきうって言うんや。野球を愛するあまり、そんなあだ名で呼ばれてるんや」

彡(゚)(゚)「年は28歳、不動産の営業マンをしとる」

彡(゚)(゚)「これがワイの名刺や、怪しいもんやないから受け取ってや」


急に男は自己紹介を始めた。

そして間を置いて僕をマジマジを見つめてきた。


彡(゚)(゚)「で、君の名前はなんて言うんや?」

(´;ω;`)……

(´;ω;`)「はら、すみたつ」

28:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)23:55:11 GsX
彡(゚)(゚)「はら君か。どんな字を書くんや?」

そういうと、やきうと名乗った男の人はボールペンを渡してきた。


(´;ω;`)カキカキ

彡(゚)(゚)「原 住民……」

彡(^)(^)「もろっくそ、『げんじゅうみん』やないか!!」

彡(^)(^)「おもろい名前やな!」

(´;ω;`)「……られてた」

彡(^)(^)?

(´;ω;`)「子供の頃からずっとそう言って虐められてきた」

彡;(^)(^)「あー…」

29:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)23:59:06 GsX
『原人だーwww』 『原住民だぞ~~』

『石器使えよ石器~、磨製石器~~』

『ウホウホ言えよ原人なんだから!』

『……ウホウホ』

『ウケるwwwwマジ原人wwwwww』

『石器も使えよ!石器!』

『カチッカチッ』

『それじゃ石器じゃなくて火打ち石だろwww』

『流石原人wwwww』プークスクス

30:名無しさん@おんJ 2018/01/13(土)23:59:58 77j
かなC

31:名無しさん@おんJ 2018/01/14(日)00:00:40 qud
原住民を原始人と間違えても誰も指摘出来ないのが悲しい…

32:名無しさん@おんJ 2018/01/14(日)00:02:54 Jh9
彡;(^)(^)「それって…」





彡(^)(^)「めっちゃおもろいやん!!」



それが、僕とやきうの兄ちゃんとの出会いだった。

33:名無しさん@おんJ 2018/01/14(日)00:03:43 MGN
みてるぞ

34:名無しさん@おんJ 2018/01/14(日)00:16:32 Jh9
彡;(^)(^)「そうなんスよ。なんか今朝から下痢が止まんなくて」

彡;(^)(^)「はい、はい。病院行って明日には出勤できるようにしっかり休みます!」

彡;(^)(^)「ほんとスンません!失礼します」

ポチッ

彡(^)(^)「…さて、これで今日は遊び放題や」

(´・ω・`;)「すみません、僕のせいで」


あれから30分程たっただろうか。

やきうさんは地下鉄から僕を連れ出すと、近くのコメダ珈琲に僕を連れてきた。

彡(^)(^)「気にすんなや、どの道今月は営業ノルマ達成しとるから課長もうるさい事言わんからな」

彡(^)(^)「それよか、やっぱコメダのモーニングは美味いなぁ~!」モグモグ

(´・ω・`;)「は、はい」モグモグ

35:名無しさん@おんJ 2018/01/14(日)00:23:48 Jh9
彡(^)(^)「ところでなぁ~げんちゃん」

(´・ω・`;)(なれなれしい)

彡(^)(^)「きみ、自殺しようとしとったんか?」

(´・ω・`;)……

(´・ω・`;)「わからないです」

彡(^)(^)「わからない?」

(´・ω・`;)「気づいたら……衝動的に…」

彡(^)(^)

彡(^)(^)ほーん

36:名無しさん@おんJ 2018/01/14(日)00:33:52 Jh9
彡(^)(^)「ま、人生辛い時もあるわな」

彡(^)(^)「当てたろか!失恋やろ?」

(´・ω・`;)「いえ」

彡(^)(^)「ほな、いじめか?」

(´・ω・`;)「昔は…虐められてましたけど」

37:名無しさん@おんJ 2018/01/14(日)00:37:54 Jh9
(´・ω・`;)「今はなんていうか…」

誰にも相手にされてない。

虐められることはなくなったけど、
そもそも興味すら抱かれなくなった。

たまに同級生と話せば、そこはかとなく相手が自分を見下してるのがわかる。

『コミュ障が介護なんて向いてねーよ』
『人と関わらないで工場のライン工でもやってろよ』

いつもどこかで、そんなような事を言われてるのではないか。
そんな恐怖があった。

38:名無しさん@おんJ 2018/01/14(日)00:42:38 9ly
見てるよ

39:名無しさん@おんJ 2018/01/14(日)00:46:46 Jh9

(´・ω・`;)「孤独、なんです」

(´・ω・`;)「友達もろくにいなくて毎日つまらなくて」

(´・ω・`;)「失恋どころか、告白する勇気もないんです」

(´・ω・`;)「もちろん彼女もいたことありません」

(´・ω・`;)「もう何もかも嫌になって」

それで、死のうと思ってしまったんだ。

きっと。

彡(^)(^)「ほんなら」

彡(^)(^)「今日からワイが友達なったるわ!」

40:名無しさん@おんJ 2018/01/14(日)00:48:51 Jh9

人は誰にでも人生の転機があるのだと思う。






なんとなく、僕にとってそれがこの瞬間なのだと直感した。



そう思わせる何かが彼にはあった。

41:名無しさん@おんJ 2018/01/14(日)00:51:36 Jh9
先の長い話や。
おやすみ

42:名無しさん@おんJ 2018/01/14(日)00:55:42 sx7
ええやん、もうだけ少し続いて欲しかった気がするけどしゃーない

おやすみイッチ

45:名無しさん@おんJ 2018/01/15(月)23:44:45 0Tf
『次はぁー、大船、大船でございます』

彡(^)(^)「原ちゃん、ここで乗り換えや」

(´・ω・`;)「あ、はい」

アレから僕は目的地も分からぬままやきうさんに連れられ、JR大船駅までやって来た。

彡(゚)(゚)「あのホームにとまっとるのは根岸線や」

彡(^)(^)「YouTuberのシバターっておっさんおるやろ? シビターはあの沿線の根岸駅が最寄りなんやで」

(´・ω・`;)「え、まさかこれから行くのは…」

彡(^)(^)「そや!これけらシバターの家に凸するんやで!!」

(´・ω・`;)「や、やめましょうよ!そんな事したら動画に晒されて炎上するかも」

彡(^)(^)ゲラゲラ

彡(^)(^)「ほんまおもろいな~元気ちゃんは。本気でそんな事するわけないやろ」クスクス

(´・ω・`;)「え」

46:名無しさん@おんJ 2018/01/15(月)23:49:19 0Tf
彡(゚)(゚)「改札出てモノレールに乗り換えや」

(´・ω・`)「神奈川にもモノレールってあるんですね」

彡(゚)(゚)「もちろんや。せやけど、湘南モノレールはユリカモメとはだいぶちゃうで」

彡(゚)(゚)「お、ちょうどきたで、見てまぁ原ちゃん」

そう言うと、やきうさんは指をさした。

47:名無しさん@おんJ 2018/01/15(月)23:50:54 0Tf
w0kNq0c[1]

48:名無しさん@おんJ 2018/01/15(月)23:56:07 0Tf
(´・ω・`;)「ぶ、ぶらさがってる!」

彡(^)(^)「せや!アレこそが真のモノレールの姿やで!」

(´・ω・`;)「アレに…乗るんですか?」

心なしか、ぶら下がり式のそのモノレールは走りながら左右に揺れている気がした。

高所恐怖症な僕にはもはやジェットコースターと区別がつかなかった。

(´・ω・`;)「あれ、安全性的には大丈夫なの!?」

彡(-)(-)シーン

(´・ω・`;)「黙らないでよ!!」

49:名無しさん@おんJ 2018/01/15(月)23:57:56 IcB
見てるよ

50:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)00:01:49 JJW
ワイもみとる

51:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)00:02:01 JQV
躊躇する僕を、やきうさんは半ば無理やりモノレールに押し込んだ。
不安いっぱいの僕をよそに、モノレールは走り出した。

ガタンガタン

(´・ω・`;)「なんかすっっごい揺れるんですけど」

彡(^)(^)「ぶら下がっとんのやから当たり前やろ」

(´・ω・`;)「ねぇ、本当に大丈夫なんですか!?」

彡(^)(^)……

(´・ω・`;)「なんか言ってよ!」

彡(^)(^)「ほんま必死やな~」ゲラゲラ

困っている僕の姿がよほど面白いのか、やきうさんは腹の底から笑っていた。

52:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)00:13:18 JQV
そして僕は終点の湘南江の島駅で降ろされた。

(´・ω・`)「湘南、江ノ島……」

彡(^)(^)「せや、原ちゃんも江ノ島来たことあるやろ?」

(´・ω・`)「すごい小さな時に来たことあるような気が」

彡(゚)(゚)「大人になってからは来とらんのか。そらもったいないで」

(´・ω・`)「海水浴なんてリア充なイベント、僕には関係ないから。しかも湘南てDQNの巣窟っぽいし、興味ないです」

彡;(^)(^)

(´・ω・`)「でも、なんでこんな時期に江ノ島なんですか?海に来るような時期じゃないでしょ?」

彡(^)(^)「なんでって、愚問やな」

彡(^)(^)「原ちゃん、男はな、悩んだ時には海に来るもんなんやで!」

(´・ω・`;)(なんだそりゃ…)

53:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)00:15:29 JQV
『湘南江ノ島』

いかにも目の前に江ノ島がありそうなネーミングの駅だけど、
そこから随分歩かされてやっと江ノ島が見えて来た。

彡(^)(^)「どや、げんちゃん。あれが江ノ島やで」

(´・ω・`)

54:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)00:15:37 6Rn
はえ~

55:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)00:16:28 JQV
LpOrA1e[1]

56:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)00:24:11 JQV
橋の先に見える江ノ島は、僕がイメージしていたよりも大きかった。
夏場TVで見る江ノ島はリア充とDQNで溢れかえる騒がしい場所というイメージだったけと、
この時期の江ノ島は人がまばらで落ち着いた雰囲気だった。

(´・ω・`)「おもってたより静かなとこですね」

彡(^)(^)「オフシーズンなんてこんなもんや」

彡(^)(^)「近所の人らが散歩しとったり、ガチのサーファーが波乗りしとるくらいやな」

(´・ω・`;)「こんな時期にサーファーがいるんですね」

彡(^)(^)「サーファーガチ勢にしたら、夏場にしか波乗りせんニワカはもはやサーファーちゃうらしで」

彡(^)(^)「ま、かくいうワイもニワカなんやがな!」

57:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)00:28:39 JQV
彡(゚)(゚)「ところで今何時や?原ちゃん」

(´・ω・`)「えと」

iPhoneの画面を確認する。

(´・ω・`)「11:35ですね」

彡(゚)(゚)「もう、そんな時間か」

彡(゚)(゚)グゥ~

彡(゚)(゚)「通りで腹が減るわけや!」

彡(^)(^)「そろそろ昼飯にするか原ちゃん」

(´・ω・`;)「あ、はい」

58:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)00:29:55 JQV
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59:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)00:31:54 6Rn
しらす…ええやん

60:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)00:35:59 JQV
彡(^)(^)「江ノ島と言えばしらす、しらすと言えば『とびっちょ』や!」

(´・ω・`)「江ノ島はしらすが有名なんですね」

彡(^)(^)「せや、しらすは鮮度が命なんやで。釜揚げシラスは全国どこでも買えるが、生しらすは産地じゃなきゃ食えんのやで」

彡(^)(^)「ま、いうても生しらす自体は大して美味いもんちゃうけどな。普通に釜揚げの方が好きや」

やきうさんに紹介されたお店はこじんまりとしてて、比較的新しい雰囲気の店だった。
店の前にはメニューの丼がディスプレイされている。

確かに誰も美味しそうだった。

61:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)00:39:55 JQV
(´・ω・`)「どれにするか迷うな」

彡(^)(^)「悩むんならかき揚げ丼にしたらどうや?」

(´・ω・`)「美味しいんですか?」

彡(^)(^)「とびっちょの定番メニューやな。原ちゃんみたいな若者がガッツリ食べたい時にもってこいやで」

(´・ω・`)「じゃ、それで」

62:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)00:42:21 JQV
GIdmfYF[1]

63:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)00:45:50 6Rn
>>62美味しそう…

64:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)00:48:32 JQV
(´・ω・`;)「おおすぎますよ!!」

彡(^)(^)「ま、くうてみ」

パクッモグモグ

(´・ω・`)「お、おいしい!」

彡(^)(^)「せやろ?」

(´・ω・`)「これなら案外食べれちゃうかも」

10分後

(´・ω・`;)「もうむり、かき揚げの油が、僕の胃を破壊する」

彡#(^)(^)「男やろ?それくらい全部食えや!」

(´・ω・`;)「ええええ」

更に10分後

(´・ω・`;)「もう…コメ一粒も……入らないよ」

彡(^)(^)「おー!やるやん!完食や」

彡(^)(^)「男はやっぱ、たくさん飯食わなあかんで」

65:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)00:52:38 JQV
(´・ω・`;)「でも、食べ過ぎて「なんだかお腹痛くなってきた…」

(´・ω・`;)「ちょっとトイレ行ってきます」

ガタッ

彡(^)(^)「ゆっくり脱糞してくるんやで」

彡(^)(^)「あ~、おもろい子やな」

彡(^)(^)…

彡(^)(^)「あ、店員さん会計で」

店員「はーい」

店員「お支払いは別々にしますか?」

彡(^)(^)「いや、一緒でええで。今払ってまうわ」

66:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)00:56:50 JQV
(´・ω・`;)「ただいま」

彡(^)(^)「腹の調子はもう平気か?」

(´・ω・`;)「なんとか」

彡(^)(^)「そらよかった。ほな、もう店出るか」

(´・ω・`;)「あ、はい」

(´・ω・`;)「あ、やきうさん、お会計は?」

彡(^)(^)「ワイのおごりや。ワイから原ちゃんを誘ったんやからな」

(´・ω・`;)「え、そ、そんな、わるいですよ」

68:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)01:01:34 JQV
僕がお金を払おうとしても、「もう会計済んだから」とやきうさんはお金を受け取らなかった。

彡(^)(^)「きみ、まだ学生やろ?」

彡(^)(^)「こういう時は大人しく奢られて、大人に華を持たせとくもんやで」

そう行って笑うと、やきうさんは店を出た。


嬉しいけど、不思議だった。



この人はなぜ僕にこんなによくしてくれるのだろう?

69:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)01:04:14 JQV
初めて会ったばかりの見ず知らずの僕。


電車に飛び込みそうになって迷惑をかけたのに。

見るからに非リア充のパッとしない僕なんかを。

なんで、こんなによくしてくれるんだろう?



きっとこの人には何か裏がある。


僕はそう思わずには居られなかった。

70:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)01:04:35 JQV
まだまだ先の長い話や。
おやすみ。

72:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)01:05:42 6Rn
>>70おっ乙やで。楽しみにしてるで

73:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)17:11:42 JQV
ザザーン…


ザザザーン……



彡(^)(^)…



(´・ω・`)…

74:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)17:13:07 JQV
gNPazd5[1]

75:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)17:19:52 JQV
彡(^)(^)「どや、原ちゃん」


(´・ω・`)……


彡(^)(^)「ワイはな、嫌な事があった時はこうやって海に来るんや」

彡(^)(^)「……男は相談するのが下手くそな生き物や」

彡(^)(^)「男はなんでも1人で抱えて、自分でなんとかしようとしてまう」

彡(^)(^)「けどな、自分で解決できない時、ワイはこうやって海に相談に来るんやで」

彡(^)(^)「海はワイの愚痴をよーく聴いてくれるからな」

ザザーン

76:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)17:23:00 JQV
正直言って、海を眺めただけで僕の悩みは全然解決しなかった。

水平線を眺めながら、ぼんやりと、この先はアメリカなのかな、なんて事を考えて。

でも、心の中には漠然とした不安感が渦巻いてて。

綺麗な景色なのに、素直にその景色に感動できない自分がもどかしかった。

77:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)17:28:09 JQV
(´・ω・`)「やきうさんは」

彡(^)(^)「ん?」

(´・ω・`)「やきうさんはどうして僕にこんなによくしてくれるんですか?」

(´・ω・`)「こうやって海に連れてきてくれて、ご飯もご馳走してもらって」

(´・ω・`)「こんな風に言うのは失礼かもしれないけど、でも、凄く不思議なんです」

彡(^)(^)「……君がおもろいから、じゃアカンか?」

(´・ω・`)「そんなに面白いですか、ぼく?」

78:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)17:32:08 JQV
彡(^)(^)「おもろいで、ワイにはな」

(´・ω・`)「何がそんなに…」

彡(^)(^)「……いやな、原ちゃんを見とると昔のワイを思い出してしまうんや」

彡(^)(^)「ワイもよう、似たような事で悩んどったなって」

(´・ω・`;)「え?」

79:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)17:35:15 JQV
やきうさんとはまだ半日しかすごしてない。

だからまだよくやきうさんの事はわからない。

だけど、それにしたってやきうさんは僕とは違う。

僕と違って明るくて。

優しくて。

何より心に余裕を感じる。

はっきり言って僕とは真逆の人種だ。



この人も、昔は僕のようだったなんて信じられなかった。

80:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)17:41:17 JQV
彡(^)(^)「ワイも昔は色々あってな」

彡(^)(^)「学校も不登校やったり、人が怖くて何もできんかった時期があったんや」

彡(^)(^)「ワイは漫画が好きでな、ドラえもん、寄生獣、NARUTOなんかも好きなんやけど」

彡(^)(^)「漫画はええなーってようおもっとったわ」

彡(^)(^)「ドラえもんやミギーや、カカシ先生みたいに、ワイを助けて導いてくれる、そんな人はおらんのかなって」

彡(^)(^)「でもまぁ、そんな事そうそうないわな」

81:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)17:47:40 JQV
彡(^)(^)「その頃、自分に誓った事があってな」

彡(^)(^)「もう、ずいぶん昔のことで忘れとったんやけど」

彡(^)(^)「今朝の原ちゃんをみたらその時の気持ちを思い出したんや」

(´・ω・`)「なんなんですか、それは」

彡(^)(^)「大したことやあらへん。誰かに助けて欲しい。でも、誰も助けてくれへんのなら



その『誰か』に自分がなればいい



そう思ったんや」

82:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)17:48:24 JQV







(´・ω・`)



83:名無しさん@おんJ 2018/01/16(火)17:49:54 JQV
そんな事、できやしませんよ。


そんな発想が頭をよぎる。




でも、僕のそんな気持ちを、目の前のこの人は粉々に打ち砕く。




無理じゃない。


無理なんかじゃない。



現にこの人は、僕を…。