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昴「マイライフ?」 杏奈「うん」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1425485381


43:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/10(火) 17:26:20.50 ID:aHKQ88lf0
重役『おう、永吉くん。まあ、座りたまえ』



昴「契約更改かぁ。どのくらい評価してもらえるんだろう?」

杏奈「…50試合も投げたし、結構たくさん年俸貰えそうだけど……」



重役『では、さっそく本題に入らせてもらうよ。キミの来季の年俸額だが……』
 


昴「……」

杏奈「……」



重役『ずばり!!
   2500万円だ!』



昴「へぇ…!」

杏奈「……」

44:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/10(火) 17:34:43.06 ID:aHKQ88lf0
重役『どうだね? 不満がなければ気持ちよく一発サインしてもらいたいが……』

重役『もしも今季の成績でアピールしたいことがあれば、3つまで交渉に応じよう』



昴「四倍増か……」

杏奈「三回まで交渉できる…よ? 昴さんは、この額で満足……なの?」

昴「まあ、現実でもこんなもんじゃないの? 一年目でドラフト下位だし、オレはそんなに不満はないけど……」

杏奈「……そう」カチャッ



『>OK 交渉』
 


『 OK >交渉』



杏奈「……決定、と」カチャッ

昴「えっ?」

45:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/10(火) 17:41:45.97 ID:aHKQ88lf0
昴「高卒一年目でいきなり交渉って…。…来年から、大丈夫なのか?」

杏奈「ゲームだし…ね」

昴「つーか、このモードって金とかそんな要るのか? 家を買ったりする以外じゃ、そこまで使わないような……」

杏奈「……もっと貰えるかもしれないチャンスを、見逃す理由がないから…。……それに、更改での交渉もこのモードの醍醐味…だから」

昴「そ、そうなんだ……」

杏奈「交渉に使えそうなのは、登板数、ホールドポイント…くらいかな。微妙だけど、対左打者被打率と敗戦も交渉材料にできそう……」

昴「そ、そこまで考えるんだな……」

46:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/10(火) 17:47:52.44 ID:aHKQ88lf0
重役『「登板数」か……。では、査定内容を確認するので待ってくれたまえ』


杏奈「……」

昴「……」



重役『うむ。「登板数」はちゃんと査定に入っているよ。安心してくれたまえ』



杏奈「…残念」

昴「いや、リリーフ投手の登板数が査定に入ってない方がマズいだろ…」

杏奈「……そこは、ゲームだから……」

昴「便利すぎだろその言葉」

47:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/10(火) 17:52:37.00 ID:aHKQ88lf0
重役『「ホールドポイント」か……。では、査定内容を確認するので待ってくれたまえ』



昴「20Hもしてるのに査定されてないはずないと思うけどなぁ」

杏奈「……わからない、よ。ほら…」



重役『……むっ!?』



昴「! 重役の表情が変わった!?」


48:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/10(火) 17:56:25.41 ID:aHKQ88lf0
重役『では、今季の成績を確認しよう。ホールド数は24……か』



昴「……」

杏奈「……」



重役『……うむ! 「ホールドポイント」を評価して1000万円を増額しよう!』



昴「えぇー!? どんだけ適当な査定してんのこの人! しかもめっちゃいい笑顔だし!」

杏奈「そうやってツッコむのも、年俸交渉の醍醐味……かも?」

49:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/10(火) 18:03:01.96 ID:aHKQ88lf0
昴「昔のソフトでこのモードはやってたけど、オレの記憶だと、ここまで適当な感じじゃなかったような…」

杏奈「マイナーチェンジ……してきてるから、ね」

昴「うわっ。山本昌と岩瀬と谷繁が全員引退してる……。中日こっからどうすんだろ……」

杏奈「DeNAの三浦や、日本ハムの武田久は戦力外……だね」

昴「うーん。当たり前だけど、ゲームは現実と全然違うな……」

杏奈「FAはどうなる……かな」

50:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/10(火) 18:33:55.49 ID:aHKQ88lf0
昴「市民マラソン大会? 奥居に誘われたけど……とりあえず、参加するか!」

杏奈「……『ゆっくり』・『ふつう』・『全力』の三択…だね。昴さんなら、どうする?」

昴「全力で走るに決まってんじゃん! プロ野球選手が市民大会に出て、負けるなんてカッコ悪いだろ?」

杏奈「昴さんらしい…ね」カチャカチャッ



『その後、おれたちは上位ランクでゴールし、入賞を果たした!』



昴「やったぜ!」

杏奈「…うん。これでフラグが立った……ね」

昴「?」

51:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/10(火) 18:42:59.46 ID:aHKQ88lf0
昴「『フラグ』……って旗のこと? なんか関係あるのか?」

杏奈「そうじゃなくて…。……見てれば、わかる…よ」



赤髪の女の子『あーっ!!』



昴「? なんだこのキャラ?」

杏奈「……ね? このマラソン大会で、上位入賞すると、この子と出会うフラグが……」

昴「だから『フラグ』ってなんのことだよ。ここまで全然、旗っぽいものすら出てきてないじゃんか」

杏奈「……なんでもない。忘れて、昴さん…」

昴「何が? ……それより、この子と話してたら選択肢出てきたけどどれを選べば……」

杏奈「どっちでもいい…よ」


52:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/10(火) 18:49:10.33 ID:aHKQ88lf0
赤髪の女の子『ありがとう。君は、私が思った通りの人なのだな』



昴「オレ、この子がファンだって言うから普通に接しただけなんだけど」

杏奈「…ゲーム、だから」



赤髪の女の子『私は、今里 五十鈴と申す者だ。
        
       これからも、世界のどこかで応援しているから、がんばるのだぞ』



昴「にしても、変な話し方だなぁ。瑞希やまつりみたいだ」

杏奈(二人がこの場にいなくて……よかった)

53:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/10(火) 19:02:53.72 ID:aHKQ88lf0
『今里五十鈴と出会った』



昴「今度の女の子たちってこんな風に会うんだな。オレがやったのだと、イベント起きたら選択肢とかあんま出ないまま交友リストに入ったんだけど」

杏奈「…他の女の子も、大体そんな感じ……だよ。この子はちょっと選択肢が多いだけ、だから」

昴「へー。結婚すんのは誰がいいんだろうな」

杏奈「……結婚まで考えるのは、流石に早いんじゃ…」

昴「ま、よさげな子と適当に仲良くなればいいよな! プロ野球選手なんだし、女子アナ狙ったりすんのも面白そうだぜ!」

杏奈(……昴さん、ゲームだからそういうこと言ってるだけ…だよね?)

54:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/11(水) 01:14:56.48 ID:8TlbhsXMo
すばるん女たらしやでぇ…

55:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/11(水) 02:20:37.76 ID:6Zua/ipC0
昴「さて、ストーブリーグも終わってキャンプ突入だな。今度は開幕一軍狙いたいなー」

杏奈「テレビ番組出演イベントが起きたのが、ちょっと意外……だった。永吉、結構人気あるみたい……だね」

昴「オレ的には鳥谷がFAしたのが意外っつーか、残念だったかなぁ。攻守の要が出ていったのは辛いぜ」

杏奈「…でも、新しく入団した外国人の捕手は使えそうだよ。オールCだし、戦力になってくれる……と、いいな」

昴「二年目はどこまでいけるかなぁ。藤浪越えが目標だし、タイトルとるくらいまで成長して欲しいぜ!」

杏奈「この能力じゃ、タイトルは厳しいんじゃないかな……。一軍に定着して、去年の数字を上回りつつ、能力も上げていければ十分だと…思うよ」

昴「一年やり通すのを目標にすんなら、ケガにも気を付けなきゃな。…じゃあ、そんな感じで!」

杏奈「二年目のシーズン、開始だね…!」

56:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/11(水) 02:28:48.70 ID:6Zua/ipC0
永吉

2年目(2014) 138 E43 F35 スライダー3 フォーク2 

軽い球





昴「…で、今度のキャンプはどの能力を伸ばしてくかなー」

杏奈「晩成型だし、あまり焦りすぎないで…。去年みたいに変化量を伸ばすか、特殊能力をつけるか……」

昴「特殊能力伸ばすなら、『軽い球』なくすのを優先した方がよさそうだけど。今の基礎能力じゃ、良い特殊持ってても大して効果無さそうだし」

杏奈「でも、コントロールやスタミナも大事……だよね。特に、リリーフ投手のコントロールは防御率に直結する要素……だったはず」

昴「将来の先発転向を視野に入れるなら、スタミナもありだよなぁ。うーん……」

杏奈「うーん……」

57:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/11(水) 02:44:26.47 ID:6Zua/ipC0
昴「結局軽い球は除去できなかったし他の能力もほとんど伸びなかったな……」

杏奈「け、経験値は稼げたし来年までにはどうにかなるから……!」

昴「せめて、軽い球は何とかしたかったなぁ」

杏奈「…で、でもほら! 永吉、今年は開幕一軍だよ! オープン戦でがんばった…ね!」

昴「おお! 去年は2位だったし、優勝するためにもっともっと働いてくんなくっちゃな!」

杏奈「うん…! 今年の永吉、どこまでやれるか楽しみ……だね!」

58:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/11(水) 02:54:10.15 ID:6Zua/ipC0
杏奈「やった…。まだ四月なのに初勝利……だよ!」

昴「三失点で自責ゼロとかいう、ある意味めった打ちより酷い内容だけどな…。先発の久保に、悪いことしたような……」

杏奈「ち、チームは勝った…から! ほら、もう2S目をあげて……」



一軍監督『おい永吉! お前には、まだレギュラーは早かったようだ……。少し、下で鍛えてこい!』



杏奈「……うぅ」

昴「……ま、勝ちやセーブは上げても、ランナーはひんぱんに出してるみたいだったしなぁ」

杏奈「……いけそうになった時に、これは、ちょっと辛い……ね」

昴「へこんでたってしょうがないって。永吉が調子戻して実力つけて、また活躍できるように祈ろうぜ。なっ?」

杏奈「うん…。励ましてくれてありがとう、昴さん……」

59:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/11(水) 03:06:45.37 ID:6Zua/ipC0
昴「ところで、趣味とかって何やればいいんだろうな。色々あるけど、どうせやるなら一個か二個に絞ってとことん趣味スキルを上げていきたいような」

杏奈「趣味の意義は、調子を上げる・特殊能力をつける・交友を広げる……くらいだね。あまり、こだわりすぎなくてもいい…かも」

昴「昔のやつって、趣味スキルがある程度あると付き合える女の子とかいなかったっけ? 今回はそういうのないの?」

杏奈「さあ…」

昴「とりあえず、交友関係は広げていきたいなー。お嫁さんの候補も五十鈴しか会ってないし、また奥居に電話して合コンでも連れてってもらうかぁ」カチカチ

杏奈(……奥居に合コンをセッティングしてもらうの、これで何回目なんだろ……。まだ、二年目なのに……)




???『もしもし、奥居です。どちら様ですか?』




昴「あれっ? 奥居じゃなくて全然知らない子供が出てきたぞ! しかも、髪に花付けて……女の子かな?」

杏奈(あ、またフラグが……)


60:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/11(水) 03:15:38.62 ID:6Zua/ipC0
『こら亜美! 勝手に電話とっちゃ、ダメでしょうが!』



昴「……へぇ。今の女の子は奥居の妹だったのか」

杏奈「今のは、奥居の好感度を上げた状態で電話すると、起こることがあるイベント……だよ」

昴「名前は亜美っていうのか。名前もだけど、妹ってところがオレたちの知ってる『亜美』にそっくりだなぁ」

杏奈「…うん。真美の方がお姉さん……だったはず」

昴「でさ、杏奈。亜美と結婚することってできるの?」

杏奈「!!?」

61:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/11(水) 03:23:49.58 ID:6Zua/ipC0
杏奈「……えと、どっちの方と……?」

昴「何言ってんだ?」 

杏奈「あぅ……も、もう一回言って」

昴「うろ覚えだけど、オレがプレイした昔のソフトは亜美と結婚できたような気がするんだ。だから、今度のやつでも結婚できんのか、って聞いてんだけど」

杏奈「あ…! そういう意味……」

昴「どういう意味だよ。…もしかして、オレが現実の方の亜美と結婚できるかって聞いてると思った?」

杏奈「うぅ……。杏奈をいじめない……で」

62:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/11(水) 03:33:55.40 ID:6Zua/ipC0
昴「ふーん。独身のまま30歳くらいになると、奥居の方から紹介してもらえるんだ」

杏奈「うん…。もしかしたら、年齢じゃなくて年数の方だったかも……だけど」

昴「そっか。亜美と結婚すんには長い間待たなきゃダメなのかぁ」

杏奈「そういうこと。……それより、野球の方の調子があまりよくない…ね」

昴「一軍と二軍を行ったり来たりだもんなぁ。なんか良いアイディアない?」

杏奈「……お金が貯まってきてるし、マンションでも買ってみる…とか?」

昴「いいなそれ! 永吉の気分転換にもなりそうだし!」

杏奈「一応、家を買うと体力回復しやすくなるし……。これで、なんとか持ち直してくれれば……」

63:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/11(水) 03:43:08.39 ID:6Zua/ipC0
昴「んー…………」

杏奈「……どうしたの?」

昴「いや。去年より良い成績にはなったけど、なんか、微妙な年だったかも…って」

杏奈「チームは4位になっちゃったけど……そこは、しかたないよ」

昴「そうじゃなくて、なんつーかな…。……防御率は下がったのにホールド数が減ってたり、投球回は増えてんのに奪三振率が落ちてたりとか……」

杏奈「運も絡むから……ね。むしろ、能力考えたらこれでもいい方だと思う…」

昴「……だな! へこんでたってなんも解決しないって、さっき杏奈に言ったばかりだしな!」

杏奈「そうだよ…! 来年はキャンプやシーズンの計画もしっかり立てて、もっと良い成績を収められるようにしよう…ね!」

昴「おう! 三年目もがんばれ、永吉!!」

64:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/11(水) 03:44:37.26 ID:6Zua/ipC0
2014年度


永吉 個人成績:2.91 3勝0敗 2S 16HP 68登板 68投球回 32奪三振 WHIP:1.30



日本シリーズ進出チーム(★がついているのはシーズン1位じゃなかったチーム)

セ:ヤクルト★ パ:西武


日本一:ヤクルト(4-2 MVP:上田)


65:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/11(水) 03:51:11.35 ID:6Zua/ipC0
というわけで、今回はこれでおわりです。名前的にもおいしいので永吉と亜美との出会いに尺を割きましたが、野球部分に関しては今回のようにサクサクやってく方向でいきたいと思います

オールスターや日本シリーズになったら分かりませんが、いずれにしてもまだまだ先のことになるかと思います。それではまた……

66:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/11(水) 03:56:03.65 ID:uEFwmqUw0
一旦乙です
杏奈の「いじめない……で」がカワイかった

67:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/11(水) 23:37:20.63 ID:ONUZMmxwo

シリーズMVP上田wwwwww

68:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/12(木) 07:06:43.83 ID:VauVVvq8o


ローテンション杏奈かわいい

69:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/20(金) 20:12:08.05 ID:tEudDJLq0
昴「いよいよ二回目の契約更改だな」

杏奈「去年は3500万円……だったね。今年はどこまで行くかな…?」

昴「70試合近く投げて2点台の防御率だし、5000万くらいは行けると思うけど」

杏奈「実際の野球だとそうなの…かな? こっちの方は……」



重役『ずばり!!
  4460万円だ!』



杏奈「……うーん」

昴「微妙な額だなぁ……」

70:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/20(金) 20:19:34.48 ID:tEudDJLq0
昴「とりあえず交渉するよな?」

杏奈「当たり前……。…中継ぎは年俸額が低めになりがちだし、取れる内に取っておいた方がいい……」

昴「よし、じゃあ登板数から指摘してみるか」カチャカチャ
 

 
重役『……うむ! 「登板数」を評価して1000万円を増額しよう!』



昴「こいつ、今年も1000万円分の査定を忘れてたのかよ……」

杏奈「ゲームだから、ね…。まだ二回交渉できるし、もっとお金貰えるかも……だよ」

昴「そうだなぁ。……どうせだし、搾れるだけ搾り取ってみようぜ!」カチャカチャ

72:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/20(金) 20:26:17.81 ID:tEudDJLq0
昴「結局あれからは500万円しか増えなかったな」

杏奈「ゲーム的には、多いか少ないか微妙な額……だね」

昴「ま、二年目で6000万近く行ったし上出来じゃない? この調子なら五年目には1億円プレーヤーになれそうだぜ!」

杏奈「リリーフだけでそこまで行くのは……あっ」



奥居『おーい、永吉! 今日は毎年恒例のチアリーダーのオーディションがあるらしいぜ~』



昴「おぉっ? なんだ、このイベント?」

杏奈「微妙に発生確率の低いランダムイベント……だね。二年目で起こるなんて、ラッキーかも……」

昴「へ~。何が起こるんだろう」カチャカチャ

73:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/20(金) 20:33:09.87 ID:tEudDJLq0
奥居『おっ、カワイイ子がいたぞ! 永吉!! ちょっと、あっち見てみろよ!』

永吉『(くるっ)』



チアガール?『!!』
 
チアガール?『(ニコッ)』



奥居『おーっ! ほほ笑んでくれたぜ!』



昴「……」カチャカチャ

杏奈「……」

74:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/20(金) 20:41:37.46 ID:tEudDJLq0
『結局、さっきのコは、オーディションに合格したようだ』
 
『園田 舞子という名前らしい』



『チアリーダーの園田舞子と出会った』



昴「なるほど。今のはこの子と出会うイベントだったんだな」

杏奈「正確には、出会っただけでまだデートに誘えない……けどね。電話番号を知るイベントは、これとは別に起きる、はず…」

昴「ふーん。……にしても、なんで永吉は話もしてない子の名前が分かったんだろうな」

杏奈「……さあ?」

昴「まあ、奥居の言う通りカワイイ見た目ではあったかも。髪形は全然違うけど、さっきのやり取りとかチアリーダーって感じからして、翼みたいな子だったな」

杏奈「……そう言われれば、そんな気もするような……しないような……」

75:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/20(金) 20:49:30.22 ID:tEudDJLq0
昴「引退したのは、荒木・井端・高橋由伸中村紀洋……か。現実でもありそうでないメンツだなぁ」

杏奈「浅尾とか、新井とか、自由契約になってるけど現実だとまだ現役……だよね?」

昴「その二人は今年が正念場って感じじゃねーの? そういう意味では、リアルっちゃリアルな名前だな」

杏奈「……あ。広島の永川がFAでウチに来た…よ。リリーフのライバルが増えたね……」

昴「それより涌井と大竹を一気に獲得した中日の方がイヤだなぁ。来年も優勝は厳しそうだぜ」

杏奈「チームの調子が悪いと、勝利やホールドもつかないもんね…」

昴「『シーズン20H』が来シーズンの目標になってるし、ここをクリアして一気に名選手へのステップアップを狙いたいなぁ~」

杏奈「それじゃ、三年目を始めよう…ね」

昴「おう!」

76:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/20(金) 20:57:25.04 ID:tEudDJLq0
永吉

3年目(2015) 139 E47 E41 スラ3 フォーク2 

回復4





昴「うっし! 去年は中途半端だったけど、今年のキャンプはいい感じに調整できたな!」

杏奈「『回復』が思ったより簡単に取れてよかった……ね。軽い球の除去以外に、特殊能力は無理だと思ってた、けど」

昴「回復って、試合終わった後のスタミナが早く回復する、って感じだったよね? これで連投やロングリリーフもどんとこいだな!」

杏奈「うん…。まだまだ強くはないけれど、去年一昨年に比べたら総合的にパワーアップしてるし充分いける……はず!」

昴「よっしゃー! 一気にオールスターまで飛ばすぜ!」カチッ

杏奈「もしかしたら、そのオールスターに出られるレベルで活躍できるかも…!」

77:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/20(金) 21:01:17.52 ID:tEudDJLq0
昴「…………」

杏奈「…………」

昴「…………」カチャカチャ

杏奈「…………」

昴「…………」

杏奈「…………」





昴「……なあ、杏奈」

杏奈「……なに?」

昴「もしかして、永吉さ。全然一軍の試合に出れて……なくない?」

杏奈「……そう、だね…」

78:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/20(金) 21:13:39.83 ID:tEudDJLq0
昴「一応、10試合そこそこ投げて防御率は3点台前半だけど……。6月に二軍落ちしてからオールスターまでずっと一軍に上がれてないぞ……」

杏奈「どうしたんだろう……ね」

昴「スランプってほど調子落としてるのでもなさそうだしな……。謎だぜ」

杏奈「試合成績のログを見ると、二、三試合に一回くらいは失点してる……かな? 数字は悪くないけど、リリーフだと、ちょっと厳しい……かも」

昴「フォークの変化量も伸びたりしてるんだけどなー。能力や成績だけじゃないのかなぁ……」

杏奈「どうしよう……。……どうする、昴さん…?」

昴「どうしよう、つってもな。去年も一時期こんなんだったけど、大したことはできなかったし」

杏奈「……とにかく、練習しよう。二軍にいる時の方がフリータイムも練習も多いし、今の内に能力アップに集中した方がいい……かも」

昴「……だな! 他にすることもないし、開き直って来年に備えた練習した方がいっか!」

79:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/20(金) 21:24:31.51 ID:tEudDJLq0
杏奈「というわけで、能力アップに時間のかかる変化球か球速を上げよう……って、思うんだけど」

昴「球速は一応140km/hあるんだろ? 今からの練習だけじゃ、多分1km/hくらいしか伸びないし、経験値貯まってる変化球を伸ばした方がいいんじゃない?」

杏奈「確かに…。……今ある変化球を磨く以外に、新球種を取得するのもアリだと思う、けど」

昴「フォークの変化量はもう上がったし、スライダーもあと少しで変化レベル4まで行くんだな。杏奈的には、今あるのを伸ばすのと新球種ゲットするののどっちがオススメなの?」

杏奈「……えと、」

杏奈「スライダーは、ここまで来れば試合出続けるだけでもアップすると思う……。レベルは4もあれば十分だし……」

杏奈「新球種取得は、時間はかかるけど、今から始めれば来年のキャンプか開幕前には間に合う……かも」

杏奈「それに、総合変化量が伸びすぎると、新球種は覚えにくく……なるの。だから、杏奈は新しい変化球を身に付ける練習がいい……って思うな」

昴「なるほどなぁ~……」

80:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/20(金) 22:00:16.27 ID:tEudDJLq0
昴「そんじゃ、杏奈の言う通り新球種中心に練習してくか! 球種は何がいいかな?」

杏奈「一年目のキャンプで練習する時に、昴さんの言ってた……」

昴「ん? ……あぁ、カットのことか!」

杏奈「うん…。今はフォークもあるし、スライダー方向の第二球種を取ってもバランスは崩れない……よ」

昴「オレのをカットボールって言えるのかは微妙だけどなー。実際、藤浪のカットボールを『スライダーの一種』って言う解説者もいるみたいだし、オレの父さんは川上憲伸の投げてたような球を……」

杏奈(う……。リアルの野球トークになると困る……)

昴「……ま、ゲームだし細かいことはいっか! カットボール取得の練習やってくぜ!」

杏奈「う、うん。来シーズンは、この球を軸に活躍できるといい……ね」

昴「『できるといい』じゃなくて『する』んだよ! 一年目終わりに藤浪超えるって決めたんだし、そろそろ覚悟決めて本気出してこうぜ!」

杏奈「……うん! 来年こそは絶対、だね…!」

昴「おう!」

81:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/20(金) 23:05:36.16 ID:tEudDJLq0
2015年度


永吉 個人成績:2.80 3勝0敗 1S 9HP 53登板 64&1/3投球回 37奪三振 WHIP:1.16



日本シリーズ進出チーム(★がついているのはシーズン1位じゃなかったチーム)

セ:ヤクルト パ:西武


日本一:西武(4-3 MVP:林崎)


82:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/20(金) 23:16:48.87 ID:tEudDJLq0
昴「……こうして見ると、案外いい成績っぽくないか?」

杏奈「ホールド数は少ない…けどね。夏の終わりに一軍に戻れてからは、結構活躍出来てたような印象が……あるよ」

昴「WHIP(1イニング辺りに出す走者の数)も悪くない……つーか、良い方だと思う。防御率も低くなってるし、悪い成績ではないよな」

杏奈「うん。なんだかんだ言っても、二軍に落ちてから成長できたんだと……思う。ステップアップの年になった…ね」

昴「それは来年になって本当に活躍してからの話だろ。でも、確実に能力は伸びてるし今度は行けるよな……きっと!」

杏奈「……そういえば、そろそろ架空選手の名前がタイトルに入ってくるようになってきたね…」

昴「そういやそうだな。もう、どの球団も世代交代の時期になってきたんだな」

杏奈「……これからの阪神を引っ張っていく選手が、永吉になれるように……」

昴「しっかり応援していかなくっちゃな!」

83:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/20(金) 23:23:28.63 ID:tEudDJLq0
今回分終わりです。前回前々回と『サクサク書いていきたい』と言っていましたが、書いてる内に色々思い出してきてしまってテンポが絶望的になってる感は否めませんね

現実のプロ野球が開幕する頃にこのスレはどこまで進められているのか、楽しみでもあり恐ろしくもあります……それではまた…